中高の生徒にこれまで英語を教えてきましたが、英語学習が好きな生徒にほとんど会ったことがありません。実際にある調査によると中高生の70%近くが英語が苦手と応えています。それもキライになったのが中1の時だそうです。なぜでしょうか?
僕のことを振り返ってみると、アルファベットを読んで書いて文法を知って単語を調べて日本語を覚える授業が単に面白くなかったことが記憶に残っています。しかも、学習する必要性が理解できなかった。テストのためにやっているだけなのかなと。言葉の一番の目的である伝える経験が全くない。英語を使う楽しさがありませんでした。
僕自身、英語教育が強い大学を卒業しそれなりに英語はできるんじゃないかと思っていましたが、社会人になって初めてTOEFLという留学するためのアメリカの語学テストを受け最低点だった時のショックは今でも鮮明に心に刻まれています。4時間近くの英語量に圧倒されてしまい、何もできなかった体力、語学力の無さにむしろ潔さ感さえありました。そこで改めてこれまでの英語学習を根底からやり直そうと決心したわけです。
僕の英語レッスンは音読から始まります。皆さんが日本語が少しずつ話せるようになったのは、お母さん、お父さんの話をお腹で聞いていたからです。産まれてからもオギャーから言葉らしい音になったのもお母さんが話しかけてくれた音を真似てきた結果です。意味なんか理解できなくても相手の表情や反応を受けて経験して何を言っているのか、どう応えればいいのかわかってきました。ですから、言葉を音で学ぶことは最も基本的で重要な経験になります。